2013年九月7-8日、第17回東京南会津サイクルトレインにサポート役として参加した。会津高原尾瀬口駅から駒止峠を越えて只見に行き、1泊して中山峠を経て戻った。出発から2時間くらいは曇り。駒止峠を登っているときから雨が降り始めて、それ以降はずっと雨だった。雨の中を100km以上走るというのも、いい経験だった。と言っておこう。
参加者は20人超。みんなは浅草から電車に自転車をそのまんま乗っけて来たが、私だけが会津高原尾瀬口駅から合流した。
なにしろ最初は良かった。意外に天気は一日持つかとも思った。
南会津田島の田園はのんびりしていた。
駒止峠から雨が降り始めた。
ここから先は写真がない。カメラなんぞ取り出す余裕もないし、高級コンパクトデジカメを水没させるわけにもいかなかった。
いつもながら、雨の中、峠を登るのはまだいい。下るときは寒いのなんの。道には濡れ落ち葉や折れた枝や幹(丸太)が落ちているし、ブレーキは効かないしで、ひどい目にあった。
「きらら289」とかいう日帰り温泉施設の庇を借りて一休みした後は、只見の旅館をめざして黙々と走った。
土砂降りだったし、寒かったし、早く旅館に入って風呂に浸かりたかった。宿泊先が「ますや旅館」という料理のうまい宿なので、みんなの頭の中は、うまい料理と地酒と風呂でいっぱいだったに違いない。それがわかっているので、一切の会話もなく、休むこともなく、20人超がきっちり車列を組んで、ただただ走った。
最後尾から車列を見ると、カリブ海の底を移動する伊勢海老のようだった。
・・・水浸しで、無口な、美しい車列という意味で。
2日目。朝食後の打ち合わせの最中に土砂降りになった。当然、走りたい人は少ない。手を挙げたのは二人だけ。私とあわせて3人で只見から会津高原尾瀬口駅へ走った。
(つづく)