2016年10月9日、福島市から阿武隈高地を抜け太平洋を望む天神岬に出て、常磐線の北端の駅、竜田駅から輪行して戻ってきた。
竜田駅は、震災後に復旧しつつある常磐線の現在における北端の駅。
電車は5両編成くらいの立派なやつが1時間に1本くらいは電気ですーっと走ってくる。会津鉄道のディーゼル1両編成なんかに比べると数段立派。日曜だからと思うが、降りたお客さんが5人くらい。乗った人は3人くらい。北端だから来た方向に戻って行く。
なんで竜田くんだりまで行ったかというと、北西の風が強かったから。阿武隈高地の道は適当なアップダウンがあって、田舎道で、交通量も少なく、走りやすいのだけれど、なんにもない処なので普段はそう走らない。ところが秋になると北西の風が吹くので、追い風に乗って阿武隈高地の里山アップダウンを走りたくなる。また、11月に復興支援・楢葉広野紅葉サイクリングが開催されるので、改めてこのあたりを見たいということもあった。
竜田までは川内村を越えて行った。川内村からいわき市の山間部にかけては山の中を東西に何本も細い道が走っている。そのうちの一本で「こんな道を誰が走るのか」という道を走ってみた。予想どおり対向車はゼロで、川内村を出て太平洋側の里に降りるまで民家は三世帯のみ。乳母車を押すばあちゃんと、小鳥と会話しながら農作業する女性をみかけただけだった。
天神岬公園まで走って太平洋を拝んだ。空気が澄んでいると沖に浮かぶ風力発電が見えるのだが、この日は霞の向こうで見えなかった。キャンプ場にはオートキャンプを楽しむ人たちがいた。