吉尾峠

吉尾(よしゅう)峠は会津銀山街道の最後の峠で、昭和村中向と只見町布沢を結ぶ県道153号の未開通区間にある。会津銀山街道の4峠のうち、銀山峠石神峠、美女峠は越えたことがあるが吉尾峠だけ未踏だったので、2022年5月19日、MTBで踏破した。

金山町大塩温泉にある「古民家ゲストハウスかくじょう」に宿泊し、ここから金山町川口、昭和村、吉尾峠、只見町布沢、松坂峠を通って戻る50km強のルートを描いて出発した。

「かくじょう」は、素泊まりの宿で、快適なトイレ、台所が揃っていて自炊できる。風呂もあるが、入浴券がもらえたので近くの大塩温泉共同浴場を利用した。只見川沿いの静かな河畔にある、ぬるめの酸性湯で、露天もあり、ゆっくりと温泉を楽しめた。

炭酸場の炭酸水をボトルにつめて出発。途中、川口駅の売店でおにぎりとカップ麺で朝食をとり、お向かいのパン屋で非常食を仕入れて昭和村に向かった。

玉梨の豆腐屋でお約束の豆腐ドーナツをいただいた。温かくサクサク。店前の泉の水もうまい。

昭和村
中向から山に向かった
沢が多すぎて頭に入らない
ここを右に入るのだが、気づかずにしばらく林道を進んでしまった

昭和村中向から林道を進むと右に入る分岐がある。「入山する方は入山券をお求めください」と看板があるので、キノコ採りの路だと思い左に進んでしまい、しばらく進んでからBrytonに「ルート外」と言われているのに気づいて戻った。吉尾峠への道は幅1mもない山道だった。

例外的にちゃんとした木道

峠までには沢を20箇所近く渡った。MTBが重荷だったが、ときにMTBを沢に入れ、突っかい棒にして渡った。昭和村側の沢は細いので靴を水に浸けたのは1・2度で済んだ。クサソテツ(こごみ)の緑がきれいだった。

ついに峠の大山祇神社に到達。標高660m。Brytonの温度計は30度を示していて体から水分が蒸発するのを体感できる暑さだった。ここから只見町側には別世界のような、開けた道が伸びていた。あちこちにカタクリが咲いていた。

峠の只見町側
カタクリが咲いていた

吉尾峠の下りは広々としている。笹がまだ膝丈くらいで笹の葉が開いていないので楽に進める。MTBに乗ることもできるが、数十メートルおきに細い沢があるので、乗ったり降りたりが面倒で、ほとんど引いて歩いた。

吉尾の集落跡。5軒ほどの集落は昭和44年の水害(よんよん水害)で移転を余儀なくされた。

吉尾集落の墓地

峠道の終わり近くになると道がなくなり沢の中を歩くようになる。越後から来た座頭がどう進んでいいかわからず困ったから「座頭泣かせ」と名付けられている。私はゴール間近だったから、水の浅いところを探してなんとか渡り切ったが、最初にこれがあったら即退却したかもしれない。

沢の底は全体が岩になっている。膝くらいの深いところもあればくるぶしくらいの浅いところもある。浅瀬を選んで進むのだが、ルートは簡単には見つけられなかった。座頭でなくても泣きたくなる。この峠道は雨の翌日などは越えられないと思う。

ついに布沢側に到着。峠の入口から出口まで距離4kmで1時間45分ほどかかった。ここからは再びMTBにまたがって布沢の里まで下り、松坂峠を越えて、金山町の横田、出発地点の大塩へと戻った。

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