2010年は秋が遅れていて、10月の半ばでも檜枝岐のブナ平とか、安達太良山とか、浄土平のような標高1000m以上の場所でないと紅葉が楽しめないと聞いた。ブナ平は遠いし、安達太良は自転車で行けないので、浄土平、白布峠あたりの紅葉チェックに走った。ついでに未走破の峠、鳩峰峠を自転車で越えてみた。(10月16日)
結論からすると、紅葉は磐梯吾妻スカイラインの天狗の庭(標高1200-1400)あたり、白布峠の山形側がいい感じ。鳩峰峠は穴場的にナイスな峠。茂庭はサルが多い。
磐梯吾妻スカイラインには、夜明け前にスタートし高湯温泉側から登った。
標高1200mまでは一気に登ったが、ここから紅葉を眺めはじめて進まなくなった。すでにあちこちに30人くらいのカメラマンがいて朝日の光で変わる紅葉をズームレンズで狙っていた。ここは樹種が多様で紅葉もまぜこぜの美しさがある。
- 磐梯吾妻スカイライン
- スカイライン最高点
- レイクライン最高点
裏磐梯も紅葉にはちょっと早い。さらに、裏磐梯から雲が厚くなり、雨もちらついた。光が当たらないと紅葉もよくわからない。白布峠の福島県側にいたカメラマンも「ずっと待っているが光が来ない」と嘆いていた。これは私の言い訳でもある。曇りでガスっぽいと写真は本当に難しい。
白布峠は2年ぶりに来た。2年前は11月3日で峠の紅葉はとうに終わっていたが、枝だけの広葉樹林が美しかった。残念ながら今回はガスがかかって、視界がなかった。
白布峠の山形側に入ると青空が少し見えてきた。ここらあたりの紅葉は量的にすばらしい。もう少しすると周囲の山がまるごと紅葉する。
- セルフタイマー撮影
- 白布峠への道
- 白布峠への道
- 白布峠
- 白布峠の山形側
- 白布峠の山形側
米沢に下りて、水窪ダム、広域農道ぶどうまつたけラインと走ったが、道がわかりにくい。予めLatLongLabで調べてはいたが、調子に乗って走っているうちに道を誤った。地元の人に道を尋ねながら、なんとか鳩峰峠の麓まで辿りついた。途中で通った関根という町では、庭で芋を洗っているおばあさんに道を聞いた。立ち去る際に家の中にいる孫娘らしき声が「おばあちゃん、どうしたの?」とまったりした声で聞いていた。町の静けさや佇まいがいい町だった。
- 田んぼの新幹線
- 関根はいい町
- 水窪ダム
鳩峰峠は前々から行きたかった峠だ。米沢から福島に抜けるのに、国道13号は走る気がしない。交通量は多いし、栗子トンネルなんて地獄だ。米沢福島間の自転車ルートは私の頭の中ではここしかない。
峠の麓の案内標識を見ると、いかにも平和な田舎道に鳩峰峠9kmとある。奥にはたいした山も見えない。平和な峠の予感がした。こういう雰囲気は好きだ。
ただ、最近まで通行止めだったらしく、現在は片側交互通行、16時以降は全面通行止めとの表示がある。。。聞いてない。ここまで来たらたとえ通行止めでも担いで越えてやる、と思ったが、それもつらいので16時までには越えるべくスタートした。
峠道は全部舗装されていて、よく管理されている。ロードバイクでも全く問題なし。標高は頂上でも900mなので紅葉はまだだったが、紅葉すれば美しい道になると思う。特に、山の上の方は九十九折が続き、勾配が緩やかで気持ちがいい。下から見上げると、これから登るくねくね道が見えるのだが、私的には楽しそうな道に見える。頂上では、10秒タイマーで一人ガッツポーズ写真を1発で決めた。
- 九十九折の道
- 登った道を見下ろす
- 鳩峰峠
鳩峰峠は、福島県側もいい道だ。車の通行は少ないし、渓谷は名のある渓谷に劣らず深く美しい。白布峠は-7%の直線的な下りなのでスピードが出すぎて危険を感じるが、ここは-5%なのでのんびり下れる。
- 鳩峰峠福島側
- 茂庭の渓谷
- 茂庭の渓谷
ほどなく摺上川ダムが見えてきた。このあたりは茂庭(もにわ)と呼ばれる。ダムができる前は川遊びの天国だった。今は立派な道ができ、サルが橋の欄干で佇んでいた(冒頭の写真)。ちなみに、鳩峰峠からここまでサルの群れには4度会った。こっちは下りでスピードが出ているので、どけどけどけと、道端にいる猿の群れを蹴散らす感じで下ってきたのだ。
- 摺上川ダムへ
- 摺上川ダムの道
- 芭蕉とラジウム卵
さらに下り、飯坂温泉に出た。ここには200円で入れる鯖湖湯という共同浴場もあるので、ここで汗を流すのも一考。入浴後、走る根性がなくなった人は花水坂駅から飯坂電車に自転車をそのまま乗せて福島へ帰るといい。飯坂電車では、朝夕を除いていくつかの駅から自転車をそのまま乗せられる。飯坂温泉の隣の花水坂駅なら15:06分発福島行きの電車までサイクルトレインをやっている。もっとも、JR福島駅にも、温泉ではないが500円で入れる入浴施設があるので、そこまで我慢して走るのもまた一考。
反省
服装はアンダーシャツ+長袖+極薄のウィンドブレーカーだったが、この日は終日曇りで、日光で温まることがなかったので、高地では寒かった。温泉用にタオルを持参したが、これを首に巻いて忍んだ。タオルがなかったらつらかった。
最後の鳩峰峠では、途中、ハンガーノック気味になり、路上にへたり込んで、お守りに持っていた「わさびいなり」を食べたが、それでもスピードはさっぱり上がらなかった。たった9kmの鳩峰峠だが、ずいぶん時間をかけた。やはりロングライドは補給が難しい。
やっぱり家から家はいいですね。
ききょうやさんのブログの帰り道のなんてことない風景写真をいつも、いいなーと思って見ています。
このコースは走りがいがありました。この余韻があるうちは日常の煩わしさをやりすごせます。
次はブナ平、銀山平、小出、只見と走りたいのですが、今秋は諦めました。
お疲れ様でした
このコースはGF福島という名前で集まった仲間たちが走っているコースの基本形です。ブドウマツタケラインっていう名前にしてはアップダウンが激しく「峠に近いんじゃねえ」という声も聞かれました。今年はこれにゴールドラインを加えたコースで攣りまくりでした。反省しきりです。
この時期に早朝から走られるのはすごいですね。喜多方からだとどうしても桜峠が入ってしまい峠が1個増えてしまうのでレークラインかスカイラインを抜いてしまいます。裏磐梯まで車で行ってそこから登ればいいのかもしれません。ですがなんとなく家から家までにこだわるところもあるのです。