福島県南会津郡下郷町の東部には、南会津にしては広々とした農地がある。加藤谷川が削った傾斜地に田んぼやそば畑や果樹園が広がっている。のんびりとした風情がいいが、道はたいてい緩くて長い傾斜がついている。那須連峰を背にしたこのあたりを走るサイクリングコースを紹介します。左の地図をクリックすると標高図つき地図が出ます(ただしSilverlightのインストールが必要。Flashで見るにはこちら)。
>>他のルート:猿楽台地と観音沼への18kmショートコースもあります
出発は会津田島駅から養鱒公園駅の間の駅ならどこでもいい。養鱒公園駅から東に向かうと、音金という地区に至るが、その間に、まっすぐな二つの上り坂に出会う。登りが嫌いな人はここで帰りたくなるかもしれない。音金の中学生は自転車でこの道を通った(少なくとも昔は)というからすごい。一つ目の登り坂をのぼったあたりに駅名のもとになった養鱒公園がある。道からだいぶ下ったところにあるので、せっかく登ったのにまた下るのがいやになるが、公園に下りて見ると周辺の山の緑が美しい。ここは釣堀で釣りをする人を眺めながらソフトクリームを食べるのがおすすめ。
二つ目の坂を上りきると音金地区。那須連峰に上る人が前泊したりする集落だとのこと。周辺には段々になった美しい田んぼが広がる。区画整理してなかったころはいっそう趣のある棚田だったと想像する。
音金から方向を北に向けて加藤谷川の上流部を渡る。たいていの人はこの橋を素通りするが、私にとっては、この人工物の少ない川がとても美しい。子どものころ、川遊びばかりしていたせいか、川には懐かしさを覚える。
加藤谷川を越えて登ると畑の多い十文字という地区になる。ここの丁字路を右に折れて東へ行くと観音沼森林公園。途中、白樺並木が両脇にある坂道がつづくが、これが結構な激坂で、9%以上の斜度がある。丁字から観音沼まで3.3km、標高差200mなので、脚力に自信がなければ観音沼をパスして、猿楽台地へ向かうといい。
猿楽台地には、そば畑が広がる。写真コンテストなどでその風景をしばしば目にする。8月20日ごろから9月上旬が見ごろ。2009年、8月22日に走ったが、もう十分に咲いていた。観音沼から行くと猿楽台地へ左折する道を見落として通り過ぎることがあるので注意。猿楽台地を越えれば、あとはほとんど下りの路程となる。
全行程40km。登りの標高差は、観音沼まで行けば400m、観音沼をあきらめて猿楽台地でとどめれば200mほど。
食料補給
観音沼森林公園に向かう丁字(既述の十文字地区)のところにある平野屋(旧称平野農園)は韓国料理がおいしいと聞いた。本格的な韓国料理だそうな。私はまだ食べたことがない。韓国料理屋は湯野上温泉にもあるらしい(情報を確認したら載せます)。コンビニは南会津町を出る地点と湯野上温泉に7/11がある。田舎の小さなお店でパンを仕入れたい人は養鱒公園駅前で。