安藤峠から布引高原へMTBで登った。安藤峠は会津若松市と天栄村の境界にある。風車と大根で有名な布引高原からはすぐ西になる。
四年前に会津若松の東山温泉から安藤峠へ32cタイヤのシクロクロスで登ったことがあり、道が悪くてえらく苦労した。そのとき、安藤峠の手前で風車を目にしたが、布引までわずか数キロの寄り道をする気力がなかったので素通りし、安藤峠を越えて湯野上温泉へ下った。
今回は、そのとき行けなかった3キロの未踏路をMTBで登ることにした。
(←安藤峠までは自動車の走行)
(Edge800の記録もあり)
※布引高原へは、ほとんどの人は猪苗代湖側の舗装道路から登る。翌週には、猪苗代湖から登った。
車にMTBを積み、天栄村側から入り、安藤峠をめざした。4年前、天栄側の道は整地された砂利道だったが、今回はだいぶ荒れていた。水流で30cmくらいえぐられた「峡谷」が道の中に何箇所もあって、慎重に走らなければならなかった。
安藤峠に駐車してMTBに乗り換え、熊鈴をぶら下げて、布引へ向かった。
安藤峠から会津若松市側は道が狭くなる。軽四駆なら通れるが、ボディーに枝の引っかき傷がつくのを覚悟しなければならない。
少し下ると布引への分岐に出る。左へ行くと東山温泉へ。正雲寺までは狭いガレ道が続く。右に行くと4年前に通らなかった道になる。これが意外にきれいに整地され、道幅も十分にあり、むしろ天栄村側から安藤峠へ登った道よりもマシだった。マシと言ってもガタボコ道には変わらないので、熊鈴をうるさく鳴らしながら登った。
ほどなく布引高原に着いた。風車33基が野菜畑の上で回っていた。ひまわりの咲く8月下旬以降には観光客でにぎわうが、この日は数十台の車が来ているだけで、比較的静か。雲が見る見る怪しくなって、雷鳴がとどろきだしたので、風車見物もそこそこにして帰路についた。
熊に接近遭遇
安藤峠への帰り道、夕立前に戻るために道を急いでいると、左前方5mで藪がガサッとゆれた。ガサッの規模からして鳥やウサギではない。そうとう大きな「グヮサッ!」で、しかも早い動きだった。ちらりと黒いものが見えた。
やばい!って思っても、スピードを出して下っていたので、止まれるものでない。下手に止まれば足がすくんで逃げられなくなるかもしれない。ここは加速して突っ切ることにした。向こうもびっくりして山側に逃げてくれた。
通り過ぎるときに山側を見たら、
Uの字をうんと太くして逆さまにした黒い後ろ姿が見えた。
熊鈴は激しく鳴っていたのに。沢水の音もなく、静かな道だったのに。。。。クマには聞こえなかったのか。
そこからは「どいてねー」と叫びながら安藤峠へ走った。「どけろ!」ではなく、丁寧な言葉でお願いした。
安藤峠への道は凸凹だったが、激しく登って峠へ着いた。
教訓
- 自転車用のクマ鈴は、登山者用よりうるさいものがおすすめ
- スピードが出ているとクマが退避する時間がなくなるので、上るときより下るときに注意