8月21日、この日も暑かった。会津若松34度、会津田島でも30度に達した。この日開催の大内宿電動アシスト自転車ツアーを引率するため、出発地の湯野上温泉まで、西那須野から走ることにした。山王峠を自転車で越えたことがなかったので、一度栃木側から走ってみたかったのだ。
なんの下調べも、期待もしてなかったが、西那須野から山王峠へ向かう道は自転車で走るにはなかなかいい。
平地部は松林と牧草地の栃木らしい風景が広がる。駅を少し離れると、闇夜を走っても、臭いから牛舎が多くあることがうかがい知れた。朝になって走り出して見ると、西那須野周辺は牧場だらけ。国有地が多いらしく、国の外郭らしき畜産関係の研修所や研究所があちこちにある。松林の中のまっすぐな道はロードバイクで疾走するにはいい道だ。
山道に入ると、美しい緑と沢や滝があり、遊歩道があって、気持ちいいうねうね道が続いていた。いつものことながら、停車したら後続に迷惑だからと車は止まらず走る。私は、自転車の利点で、ところどころ立ち止まり、写真など撮りながらゆっくり登った。このうねうね道を地中でショートカットするトンネル工事をやっていたが、もったいない。トンネルができても旧道は残して管理してほしい。
途中、那須塩原温泉郷が突然現れた。ここにあるとは知らなかった。この道はメジャーな観光道路だったんだ。どうりで途中に観光用つり橋などの観光施設がいくつかあったわけだ。塩原温泉は中学の修学旅行で泊まって以来。ホテルニュー~塩原♪ なんてCMが懐かしい。ただの渡り廊下を飾り立て「虹の架け橋よ」なんて言って、おねえさんが踊りながら渡ってたっけ。饅頭屋が営業をはじめていたが、ダイエット中なので我慢した。
トンネルを過ぎると観光地めいた色合いはなくなった。道と山といい感じの沢だけがあった。遠くに会津線の鉄路が見え、上三依という駅で合流した。
山王峠から下れば、走りなれたいつものコース。湯野上温泉まで一息で走った。
湯野上に着き、大内宿周辺をまわる自転車ツアーをやった。暑いだけに参加者はきわめて少数。長寿の水では子ども会の催しをやっていて、じゃがいもをご馳走になった。うまかった。なんともいえずうまかった。
ツアー終了は午後2時。走行距離は、西那須野から湯野上まで85km、ツアーが28kmで、トータル113kmになった。天気はますます暑かった。ついに走る気力がうせて、輪行で帰った。